日本画家・アニメーション作家の四宮義俊が原作・脚本・監督を務める初の長編アニメ「A NEW DAWN」の邦題が「花緑青(はなろくしょう)が明ける日に」に決定。アニメ声優初挑戦となる萩原利久と古川琴音がダブル主演を務める。
「花緑青が明ける日に」の舞台は、土地立ち退きの強制執行が迫る創業330年の花火工場・帯刀煙火店。帯刀敬太郎は4年間その店に立てこもり、蒸発した父に代わって幻の花火と呼ばれる“シュハリ”を完成させるため花火作りに没頭していた。東京で暮らす敬太郎の幼なじみ式森カオルは、過去に起きたある事件をきっかけに地元を離れていたが、立ち退きがいよいよ明日に迫る中、帯刀家を訪れる。再び出会った2人は、失われた花火の秘密に迫るため驚きの計画を企て……。帯刀敬太郎に萩原利久が、式森カオルに古川琴音が声をあてる。萩原と古川からはコメントも寄せられた。
またティザービジュアルと特報映像も公開。ティザービジュアルには、行政による立ち退きが明日に迫る帯刀煙火店で花火を作っている敬太郎のもとを、東京から帰省したカオルが訪れ2人が4年ぶりに再会するシーンが描かれた。特報映像には幻の花火と呼ばれるシュハリについて語る敬太郎の真剣な横顔や、シュハリの秘密の鍵を握る青い顔料「花緑青(はなろくしょう)」の存在に気が付き愕然とするカオルの姿が登場。日本家屋を花火工場に改築した帯刀煙火店の外観や、夜の海の中を月光に包まれながら泳ぐカオルの姿などが美しい映像の数々が収められている。
2025年に公開される「花緑青が明ける日に」はフランスのスタジオ・Miyu Productionsとの日仏共同製作作品。第77回カンヌ国際映画祭のマーケットにて開催された「Animation Day」アヌシー・アニメーションショーケースでは、英題の「A NEW DAWN」として制作段階にあるアニメーションのトップ5作品に選ばれている。
萩原利久コメント
初めて声優のお仕事をさせていただき、とても新鮮でした。最初一人でアフレコをしていた時にはなかなか手応えを掴むことができず、監督の「OK」だけを頼りにしていたのですが、最終日に古川さんと掛け合いで収録させていただいて、一人で録っている時とは全く体感が違って。普段いかに周りの人や環境に支えられてお芝居をしていたのかと実感させられました。僕自身、最初に脚本やVコンテを拝見した時に「これは凄い作品になるんじゃないか」と感じましたので、ぜひ楽しみにしていただけたらと思います。
古川琴音コメント
四宮監督が構想から8年という長い年月をかけて育まれた、大切な作品に呼んでいただけたことがとても嬉しく、声優は初めてでしたが体当たりで臨ませていただきました。
声を録りながら、5年前のコロナのことを思い出していました。全国の花火大会をはじめ、伝統ある催事が次々と無くなっていくことを当時は憂いてばかりいましたが、今思えばそんな私の日常を支えてくれていたのが、現代のカルチャーを先導している日本のアニメでした。この作品は、日本画家出身の四宮監督がアニメで花火を描いた温故知新の芸術だと思います。その創作の一端を任せていただいたこと改めて光栄に思います。
長編アニメ「花緑青(はなろくしょう)が明ける日に」
2025年公開
スタッフ
原作・脚本・監督:四宮義俊
キャラクターデザイン:うつした(南方研究所)
作画監督:浜口頌平
美術:馬島亮子
音楽:蓮沼執太
製作:A NEW DAWN Film Partners
制作:アスミック・エース/スタジオアウトリガー/Miyu Productions
配給:アスミック・エース
キャスト
萩原利久、古川琴音
(c)A NEW DAWN Film Partners
(コミックナタリー)