芍薬さんがつけた評価
作家さまが警察官経験者である事は知っていましたが、前作『ハコヅメ』も読んでいませんし、女性の作家さま...(続きを見る)
作家さまが警察官経験者である事は知っていましたが、前作『ハコヅメ』も読んでいませんし、女性の作家さまだという事も知りませんでした。
『ハコヅメ』一部の完結から二部に取り掛かられるのをお休みしてまで描きたいと熱望された本作品との事。
その間に信頼されていた旦那さまの逝去と子供さんを育てながらの執筆、もうそれだけで応援したい気持ちがいっぱいになってしまいます。
お話の端々に散見されるエロい表現と下ネタ、まさか女性の作家さまとは思いませんでした。でも、時々差し込まれるこの笑いを誘う場面も、後を引かないサラッとした展開で、この世界観に慣れてくるとクスッと笑わされてしまいます。
4巻で『桜田門外ノ変』が描かれていますが、当初は物語はココから始まる予定だったそうです。
近代警察の礎となった「川路利良」が主人公との事で、その前の段階から描いていただいたおかげでこのお話に深く入り込むことができました。
『明治維新』前後の躍動と変革の時代、誰にスポットが当てられるかで色々な物語が生まれ伝えられてきたと思います。
重い歴史の一画を担う役を、普通の人間が自信を失いながらも全うしたという事実。当事者の辛く苦しい運命に思いを馳せ、やっぱり感動してしまいます。
(いやぁー、知りませんでした「川路」)
作家さまは史料を読み込み、専門家の方に話を聞かれ、現地に足を運ばれ、沢山勉強されてお話を進めていらっしゃるようで、その様子なども間話で知ることができます。史実に忠実に描いてくださるおかげで読者も新たに学ぶことができます。
薩摩藩や長州藩、江戸幕府の思惑。解ってはいても惹きつけられます。
現在5巻読了。
作家さまのネームのセンスやコマ運び、上手いなぁ。
1877年の『西南戦争』まで描かれるのでしょうか!?
「川路」の生涯でしょうか!?
完結まで見届けたい作品です。
『ハコヅメ』も読みます!(閉じる)
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