romance2さんがつけた評価
友だち、この関係を終わらせたくないから気持ちを言えない。どうしたの急に、だなんて真顔で反応されても、...(続きを見る)
友だち、この関係を終わらせたくないから気持ちを言えない。どうしたの急に、だなんて真顔で反応されても、また反対に、笑い飛ばされても、どちらもこわい。
こういう経験者結構居るから、この手のストーリーはとても身につまされるところあって、ハピエンが我が事の様に嬉しい。と同時に、お話の世界っていうのは上手いこといっていいなぁとも思う。恋多きベラの恋愛遍歴はともかくも、ベラの状況と想いは痛い程共感出来る。ジョシュとのことで、突然陥ってしまう恋する気持ちと、やり過ごせずに必死に取り繕う姿、意識し始めた途端これまでのような気軽な会いかた話し方が出来なくなるような気詰まり、膠着、そして急速に目の前に触れられるような近くに居るチャンス増大。それでも、本当の気持ちを打ち明けたら終わってしまうと思うから、踏み出せない。さらけ出せないものです。わかりすぎて、ひとつひとつ描写に親近感しかない。
コミックも良くできていたが、文字数の多さがどうなのだろう、話にダレがないか、と興味津々だったこちらの小説翻訳本、言葉の選び方や語りかたに過剰な演出臭さ無く、スッスッと各エピソードに入っていけた。
ストーリー展開に、妙に泣きや不信を煽ったりする様な、作り物っぽい引っ張りがされていないので、素直に読み進められた。ベラはストーリー中にメソメソしているところもあるのだが、本来快活で前を向こうとするタイプなのだというの伝わってきたと思う。
また、コミックと違い、ベラ目線ではかっこよく映るのに実際は普通よりは上程度、というのも文字表現であったので、出せてたと感じる。コミックのほうは、ベラの目に見えるかっこ良さを描かなくては共感できない宿命?みたいなもののため、世間的にはウィルやブリンのほうがハンサムだとの設定も、ジョシュの隠れた「価値」を相対的に際立たせるところとして、見事活かされたと感じた。
コミカライズされていないケイトとフィンの話をノベル「秘書の憂鬱」で既読なのだが、あちらは、相当物足りなかったから、こっちベラとジョシュ編でリカバリー出来て良かった。
ベッドシーンがとてもさらりとしてるのも爽やか。
310頁「楽国へようこそ」となっているが、「楽園へようこそ」なのでは。誤字に見える。(閉じる)
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