りーさんがつけた評価
物語の設定や心理描写に無理がなく、不登校になった子達それぞれに共感できました。主人公が気弱でネガティ...(続きを見る)
物語の設定や心理描写に無理がなく、不登校になった子達それぞれに共感できました。主人公が気弱でネガティブなだけでなく、芯の強さがあったり、悪いと思ったところを認める素直さがあるところがいいなと思いました。謎解きや結末で事前にわかってしまうところが多々あったのは残念でしたが、読みやすいので学生さんが読むなら超オススメです。社会人でミステリーを読みなれている人には物足りなさがあるかもしれません。全571Pの大作ながら、途中何度もグッと来たり涙が溢れたりして、ダレずに読めました。こころ以外の結末も見たかったですが、想像する余地と余韻があるのもいいですね。作品としては素晴らしいけど、不登校の子、いじめを受けている子が読んだ時に救いになるかどうかとは別に考えたほうがいいような気はしました。現実に城はないし、どのコミュニティでも上手くやれない子だっているはずです。当事者よりも、問題を認識している人が考えを深めるために読む作品でしょう。私は子供がどうかということより、大人が子供の話を聞く姿勢、寄り添う姿勢が大切なんだということを強く感じました。(閉じる)
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