〔ホラー漫画界の奇才が描く恐ろしくも美しい世界〕

ページを捲る度に現れる、うずまき、そしてまたうずまき、どこを見てもうずまき！
主人公の住む町が徐々にうずまきによって汚染されてゆくお話です。
「え⁉こんなとこまでうずまきになっちゃうの⁉」と驚くこと必至！
伊藤潤二先生の描く線が恐ろしく美しすぎて最早宇宙的芸術であるのは言わずもがな。うずをまくコマの一つ一つを額縁に入れて飾りたくなるのはきっと私だけではないはずです。気付いた時には、きっとあなたもこのうずまきの虜となっている事でしょう。

また、伊藤潤二先生は猫の虜になってしまう作品も描かれており、こちらも大変オススメです！⇒『伊藤潤二の猫日記 よん＆むー』

〔少年たちが織り成す悲しく残酷な世界〕

80年代に公演された舞台が原作です。
残酷なストーリーと古屋兎丸先生の描かれる絵柄の相性が非常に良く、この方だからこそ漫画化出来た作品ではないかと強く思います。
リーダーのゼラを筆頭にキャラクター性に富んだ「光クラブ」の少年たち、そして美少女カノンの描写も見所です！
ショッキングなシーンも多々ありますが、読了後の静かな切なさを今も忘れられません。

前日譚を描いたこちらもオススメです！⇒『ぼくらの☆ひかりクラブ』

〔ハイセンスなタッチで描かれる不思議な世界〕

様々な不思議な世界がぎゅっと詰まったこちらの一冊！
どのお話も衝撃的でありながら、ページを捲る手が止められない…強烈な印象を与えるお話を、中村明日美子先生の芸術性に富んだタッチで楽しめる、とてつもなく豪勢な作品集です。
先生の描かれる美しい曲線に時間を忘れて見惚れてしまう事間違い無しです。

中村明日美子先生が描く謎多きこちらの作品もオススメです！⇒『ウツボラ』

〔理不尽過ぎる切なく悲しい世界〕

一見、「少年少女がロボットに乗って戦うアクションものかな？」と思いきや…何とも理不尽過ぎる残酷なルールがあったのです。
巨大ロボットを動かし、襲い来る敵と戦い世界を救う。強大な力を手にする対価は勿論大きなものを求められます。そう、そのロボットの動力はぼくらの――。
自分たちが生きるこの世界は守るに値する世界なのか。社会とは何なのか、家族とは何なのか、人生とは一体何なのか。様々な環境で育ち様々な問題を抱える少年少女たちのリアルな感情を、各キャラクターごとに視点を変えて丁寧に描かく鬼頭莫宏先生の手腕が光る素晴らしい作品です。

鬼頭莫宏先生が描くこちらの衝撃作もオススメです！⇒『なるたる』